戦車の砲身の種類について

戦車の砲身の種類について
戦車の砲身(主砲)は、その内部構造によって大きく「ライフル砲」と「滑腔砲」の2種類に分けることができます。
① ライフル砲(旋条砲)
砲身の内側に「溝(ライフリング)」が刻まれているタイプ
メカニズム
弾に強力な回転を与えて飛行を安定させます(拳銃やライフルと同様の原理)。
強み
遠距離での命中精度が高く、特に榴弾などの多用途弾の運用に優れています。
- チャレンジャー2: 120mmライフル砲を装備
- 日本の戦車: 61式戦車・74式戦車に採用
【豆知識】
高い精度を保つために高品質な鋼材が必要ですが、発射のたびに溝がすり減るため、「砲身命数」によって厳密に管理され、定期的な交換が必要となります。
高い精度を保つために高品質な鋼材が必要ですが、発射のたびに溝がすり減るため、「砲身命数」によって厳密に管理され、定期的な交換が必要となります。
② 滑腔砲(スムースボア砲)
砲身の内側がツルツルで溝がないタイプ
メカニズム
回転の代わりに弾丸の「フィン(羽)」で飛行を安定させます。現代戦車の主流です。
強み
摩擦が少ないため初速が非常に速く、装甲を貫く力が極めて高いのが特徴です。
- 世界の主力: レオパルト2、M1エイブラムスなど
- 日本の戦車: 90式戦車・10式戦車が採用
【主な弾種:APFSDS】
滑腔砲は、現代最強の対戦車弾薬であるAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)に最適化されています。構造が比較的シンプルなため、整備性が高く砲身が長持ちしやすいという利点もあります。
滑腔砲は、現代最強の対戦車弾薬であるAPFSDS(装弾筒付翼安定徹甲弾)に最適化されています。構造が比較的シンプルなため、整備性が高く砲身が長持ちしやすいという利点もあります。
この記事を書いた人
溝田 光一 (Personality)
デジネスラボ放送局パーソナリティ / 第一戦車群OB会長
「あたりまえの毎日を支える」をテーマに、道路や上下水道などのインフラ整備の重要性を発信。現場での豊富な経験を活かし、私たちの生活を足元から支える人々の想いや技術の裏側を、ラジオを通じて分かりやすく届けている。


