積み重ねと想いは拳に宿る



「積み重ねと想いは
拳に宿る」
8月2日、所属ジム主催の「ガルーダフェスティバル」に出場し、メインイベントを務めさせていただきました。
対戦相手は18歳のタイ人選手。タイ人選手は現役を終えた後、トレーナーとして日本に来て選手を兼任するケースも多いですが、今回はまだ18歳。まさにバリバリの現役選手との対戦でした。
そして今回、僕にとっては不安要素の多い試合でもありました。
試合が始まると、相手の強烈な蹴りに苦しめられました。ハイキックでバランスを崩され、さらに予想していなかった三日月蹴りを腹にもらい、かなり効かされました。
正直、紙一重の状況でした。
それでも、試合前から決めていたことがありました。
「今回は倒して勝つ」
試合前のリングチェックでも、ほとんど動きませんでした。相手を倒し、赤コーナーに登って雄叫びを上げる。その光景だけを何度も頭の中でイメージしていました。
インターバルでは「もっと動け。先にミドルとカーフを蹴れ」と指示を受けました。その通りに動きながらも、僕の中ではずっとパンチで倒すチャンスを狙っていました。
カーフキックが効いた瞬間、
と、神の声が聞こえました。笑
そのまま一気に飛び込み、相手の攻撃に合わせた左フックがカウンターで炸裂。
一発で試合がひっくり返りました。
狙っていたとはいえ、自分でもこれ以上ないと思えるタイミングのパンチでした。
でも、僕は決してパンチ力がある選手ではありません。だからこそ、あの一発には自分の力だけではないものが乗っていたように感じています。
最後は自分の拳に宿った。
そんな感覚がありました。
そしてこれは、仕事にも通じるものがある
営業も、一回の商談だけを見れば「うまくいった」「うまくいかなかった」という結果しか見えません。
でも、その結果を生むのは、その瞬間だけの力ではありません。
そうした目には見えない積み重ねが、勝負どころの一言や判断に現れるのだと思います。
左フック一発、
数秒の出来事
その数秒を生んだ、
何年もの時間
仕事でも格闘技でも、すぐに結果が出ない時期はあります。それでも積み重ねたものは消えない。
今回の試合を通して、改めてそう感じました。
これからもリングでも仕事でも、一発の結果だけに一喜一憂せず、日々の小さな積み重ねを大切にしていきたいと思います。
僕にとって、そんなことを実感できた一戦になりました。
兵庫 志門(ヒョウゴ シモン)
Professional Kickboxer 所属のプロキックボクサー。14歳でキックボクシングを始め、師匠である高嶺幸良会長のもとで技術と精神を磨く。「継続」を武器に過酷なリングに立ち続ける。
PLAYER PROFILE

