なぜ日本人は英語を怖がるのか― ペット・心理・非言語コミュニケーションから見えた「話せない本当の理由」―

なぜ日本人は英語を怖がるのか― ペット・心理・非言語コミュニケーションから見えた「話せない本当の理由」―
― ペット・心理・非言語コミュニケーションから見えた「話せない本当の理由」―

なぜ日本人は英語を怖がるのか

英語コーチとしての8年間の現場リポート

「英語を話すのが怖い」

これは、多くの日本人が抱えている感情です。
英語を勉強してきたはずなのに、いざ外国人を前にすると言葉が出てこない。頭が真っ白になる。間違えるのが怖い。発音を笑われそうで不安になる。

私はこれまで8年間、英語コーチとして多くの方に英会話を教えてきました。その中で強く感じることがあります。

それは、日本人は「英語」が怖いのではなく、“失敗して自分を否定されること”を怖がっているということです。そしてその背景には、日本特有の教育や心理、そして「正しさ」を重視する文化があります。

でも、私は保護犬支援活動や、ペットとのコミュニケーションを通して、ある大切なことに気づきました。
本当のコミュニケーションは、言葉だけではないということです。

むしろ、以下のような要素の方がずっと大きな影響を持っています。

  • 声のトーン
  • 空気感
  • 表情
  • 安心感

そうした「非言語」の方が、ずっと大きな影響を持っています。そして、それを最も自然に教えてくれる存在が、犬や猫たちでした。

今日は、「なぜ日本人は英語を怖がるのか」をテーマに、「心理」「ペットとの関係」「非言語コミュニケーション」を交えながら、英語の本質についてお話ししたいと思います。

1. 日本人は「正しく話さなければ」と思いすぎている

日本人が英語を怖がる理由の一つは、「間違えてはいけない」という思い込みです。

学校教育では、多くの減点や修正を経験します。

  • 文法ミスを減点される
  • 発音を直される
  • テストで正解を求められる

その結果、無意識のうちに「完璧じゃないと話してはいけない」という感覚が身についてしまいます。

でも、実際の英会話はどうでしょうか。海外で生活していると、ネイティブ同士でも言い間違いをします。単語が出てこないこともあります。それでも、会話は止まりません。

なぜなら、コミュニケーションの目的は「正解を言うこと」ではなく、「つながること」だからです。

2. 犬や猫は、文法を気にしない

ここで、ペットとのコミュニケーションを思い出してみてください。犬や猫に話しかける時、私たちは文法を考えていません。

「Good boy!」「おいしい?」「大丈夫だよ」
短い言葉でも、ちゃんと気持ちは伝わっています。なぜでしょうか。

それは、動物たちは言葉そのものより、感情や空気を感じ取っているからです。優しい声で言えば安心する。緊張した声だと不安になる。つまり、彼らは「非言語」を見ているのです。

3. 英語が上手な人ほど、実は“非言語”が上手

私はこれまで、多くの「英語が通じる人」を見てきました。でも、その人たちは必ずしも文法が完璧ではありません。むしろ共通しているのは、コミュニケーションの豊かさです。

  • 笑顔
  • 声のトーン
  • リアクション
  • アイコンタクト

こうした非言語コミュニケーションが豊かなことです。つまり、英会話は「単語力」だけではないのです。

4. 日本人が苦手なのは、実は“英語”ではない

私は英語コーチとして、多くの方を見てきました。その中で気づいたことがあります。
英語が苦手な人の多くは、「英語そのもの」が苦手なのではありません。本当に苦手なのは、心のハードルです。

  • 注目されること
  • 間違えること
  • 評価されること

なのです。つまり、完全に心理的な問題です。

心理的安全性がないと、人は話せない

最近よく聞く「心理的安全性」という言葉があります。これは、「失敗しても大丈夫と思える安心感」のことです。

人は、この安心感がある場所では自然に話せます。例えば、ペットといる時。犬や猫は、こちらの英語を評価しません。発音が変でも笑いません。だから安心して声を出せるのです。実は、英会話上達に必要なのは、この「安心して話せる感覚」なのです。

ペットは“安心感”を教えてくれる

保護犬支援をしていると、過去に辛い経験をして、人間を警戒している犬に出会うことがあります。そういう犬に必要なのは、「しつけ」ではありません。まず必要なのは、安心感です。

優しい声。ゆっくりした動き。安心できる空気。そうすると、少しずつ心を開いていきます。
実は、人間も同じです。英語が怖い人に必要なのは、「もっと勉強すること」より先に、安心して話せる環境なのです。

5. 日本人は“静かに正解を出す”教育を受けてきた

日本では、「空気を読む」「間違えない」「迷惑をかけない」ことが大切にされます。だからこそ、多くの人が「話する前に考えすぎる」のです。でも英語圏では、多少間違っていても、まずは話してみる文化があります。ここに、大きな違いがあります。

6. 非言語コミュニケーションの力

実は、人が受け取る情報の多くは「言葉以外(声のトーン・表情・姿勢・視線)」と言われています。これらが、相手に安心感を与えます。

だから英語でも、発音を完璧にするより、次の意識の方がずっとコミュニケーションはうまくいきます。

  • 笑顔で話す
  • 相手を見る
  • 優しいトーンで話す
💡 英語は「試験」ではなく「会話」

英語を怖がる人は、「正しく言わなきゃ」と思っています。でも本来、会話はもっと自由です。
途中で止まってもいい。単語だけでもいい。大切なのは、「伝えたい」という気持ちです。
そして、その気持ちは非言語でも確実に伝わります。

最後に

犬や猫は、言葉を超えて人とつながっています。そしてその姿は、私たちにコミュニケーションの本質を教えてくれます。

安心感。優しい声。空気。本当に大切なのは、そこなのかもしれません。

もしあなたが英語を怖いと感じているなら、まずは「正しく話そう」とすることを少し手放してみてください。

ペットに話しかけるように。
やさしく。自然に。

英語は、もっと自由でいい。
そしてコミュニケーションは、本来もっとあたたかいものです。そのことを、私はこれからも届けていきたいと思っています。

この記事を書いた人

桑原 あおい (Aoi Kuwahara)

英語コーチ / デジネスラボ放送局パーソナリティ
「完璧な英語よりも、心を通わせるトーンを」大切にするペット英会話の第一人者。英語への恐怖心を「安心感」に変え、ペットに話しかけるような自然なコミュニケーションを広める活動を行っている。

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