猫におしっこの病気が多いのはなぜ?まず見直したい「水分」のこと



猫におしっこの病気が多いのはなぜ?
まず見直したい「水分」のこと
猫の病気と聞いて、腎臓病や膀胱炎、尿路結石などの「おしっこに関わる病気」を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
実際、猫は泌尿器系のトラブルが起こりやすい動物です。
では、なぜ猫にはおしっこの病気が多いのでしょうか?
今回は、猫と水分の関係から毎日の食事でできる工夫まで、3つに分けてお話しします。
① 猫に泌尿器トラブルが多い理由は「水分不足」
猫の祖先は、もともと水が豊富ではない砂漠などの環境で暮らしてきた動物です。 そのため猫の体には、できるだけ体内の水分を無駄にしないための仕組みが備わっています。
代表的なのが、腎臓で尿を濃縮する能力です。少ない水分でも生きていけるように、体内の水分を大切にしながら少量の尿として排出するのです。
では、本来猫はどのように水分を摂っていたのでしょうか?
野生の猫は、主に小動物などの獲物を食べていました。生の肉には多くの水分が含まれているため、食事そのものから十分な水分を摂取することができます。
一方、現代の猫の主食として一般的なドライフードは、水分含有量が約10%程度。生肉などの水分の多い食事と比べると、大きな違いがあります。
もちろん、ドライフードそのものが悪いということではありません。
ただ、水分の少ない食事を主食にする場合は、別途しっかり水を飲む必要があります。ところが猫は、もともと「水をたくさん飲む」という習性が強い動物ではありません。
この組み合わせになると、知らず知らずのうちに水分不足へつながってしまう可能性があります。
猫の腎臓は「弱い」というより、少ない水分でも対応できるように尿を濃縮する能力に長けた優秀な臓器とも考えられます。だからこそ、毎日の食事から十分な水分を摂ることを意識してあげたいのです。
まずは、猫が1日にどのくらい水を飲んでいるのか、一度確認してみることから始めてみましょう。
② 水分を摂ってもらうために、まず「ウェットフード」を
これはとても良い工夫です!猫がいつでも新鮮な水を飲めるように、水飲み場を複数用意したり、器の形を変えたりする方法もあります。
ただ、もうひとつ見直してほしいのが「食事そのものに含まれている水分」です。そこで、最初におすすめしたいのが「ウェットフード」を取り入れること。
ウェットフードは水分を多く含むものが多く、食事と一緒に自然な形で水分を摂ることができます。
そんな場合でも、いきなりドライフードをすべてウェットフードに置き換える必要はありません。
【切り替えのステップ】
まずは、普段食べているドライフードにほんの少量、米粒くらいのウェットフードを混ぜるところから始めてみましょう。
いつもと変わらず食べてくれたら、第一歩は成功です!そこから焦らず、少しずつ量を増やしていきます。
猫は食べ物の変化にとても敏感です。人間からすると「これくらいなら気づかないだろう」と思うような少量でも、猫にとっては大きな変化です。
少しでも混ぜると食べなくなってしまう場合は無理をせず、別の種類のウェットフードを少量ずつ試してみましょう。「食べないから無理」と諦めるのではなく、その子が受け入れられるペースを探していくことが大切です。
③ 「ドライしか食べない猫」に試してほしい選び方
ウェットフードを何種類試しても食べてくれない……。そんな猫ちゃんには、もうひとつ試してほしいポイントがあります。
例えば、現在食べているドライフードの主なタンパク源が「鶏肉(チキン)」なら、ウェットフードも鶏肉をベースにしたものを選んでみます。
猫は「味」だけではなく、香りや食感、食べ慣れた風味かどうかなど、さまざまな要素で食べ物を判断しています。そのため、普段食べているものとタンパク源を合わせることで、スムーズに受け入れてくれる可能性があります。
フードを切り替える際の注意点
急に大量に変更するのではなく、猫の様子や便の状態を見ながら少しずつ進めていきましょう。
また、同じメーカー・同じシリーズ名であっても、ドライとウェットで主原料(タンパク源)が必ずしも同じとは限りません。購入する際は、パッケージ裏面の原材料欄をぜひ確認してみてくださいね。
まとめ
猫のおしっこのトラブルを考えるとき、病気そのものだけを見るのではなく、まず毎日の「水分摂取」に目を向けてみることが大切です。
まずは「うちの子は、1日にどのくらい水分を摂っているかな?」と確認するところから始めてみませんか?
その子の好みを尊重しながら、無理なくできる方法を一緒に探してあげましょう。


